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三井住友銀行の悩みに役立つ書籍

提供がなされなければ資金は活用されずに、金庫に眠っているだけである。 またそうなれば、新たな投資や新事業は増えていかないため、余剰人員や遊休資源が使われないまま放置される。
したがって、ある程度の失敗を恐れず、積極的に資金を循環させる努力をすべきである。 政府系金融機関の資金運用には、民間金融機関の人材導入を検討してもいいかもしれない。
このように、不況期には積極的に政府金融を活用し、好況期にはなるべく縮小することが望ましい。 ところが、郵貯民営化問題にしても、好況期にはあまり聞かれず、不況期になると声が大きくなる。
不況は経済効率の悪さが原因であるから、効率の悪いところは抜本的な改革をすべきであるという、お定まりの〈供給側〉の議論である。 ここで一貫して述べているように、不況は需要が不足して起こっているのでおり、供給側である金融部門の効率化ではその解決にはならないのであって、需要を刺激する流動性が不足していることこそがもっとも深刻な問題なのである。
金融部門によって供給される資金の効率的運用に特に注意を払うべきなのは、経済活動が供給側の限界に達している好況期である。 そのときこそ、郵貯の金利を他よりも引き下げるなどということをしてでも、なるべく資金を民間金融機関に回るようにし、財政投融資の規模を縮小して、政府が民間活動の邪魔をしないようにしてほしい。
金融危機は体質改善を怠ったからか?不況期には、金融機関救済の是非に加えて、金融機関の体質改善が必要であるという主張が多く見られる。 また、そのお手本として、たびたびアメリカの金融機関があげられる。
そこでは、アメリカの金融業界は80年代はじめの金融危機をリストラによって乗り切り、新しい金融理論によって各種の派生商品(デリバティブ)を開発し、高い利益率を実現しているということがいわれる。 そのため、日本の金融機関もこれに乗り遅れないように、新しい金融理論を取り入れ、高収益を狙うべきだということになる。

現在進行している金融自由化の波も、こうした考え方を背景としている。 これも典型的な〈供給側〉の考え方である。
〈供給側の経済学〉ではそもそもバブルなどないわけであるから、新たな金融商品を創造し、これまで存在していなかった金融市場を作り出してもうけることは、そのまま経済全体の効率性を引き上げることにつながる。

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